【完】Kiss me 社長の秘密と彼女のキス
「聞かなかったの?」
表情を変えず友梨佳はいつも通りキノコのアヒージョを口に入れた。
「聞ける?」
「……聞けないか」
「一応ね、何か悩んでることはないかって聞いたんだけど、無いって言われちゃって。それ以上聞けなくて」
二人して黙りこんでしまい、麻耶は空気を変えるように仕事の話を始めた。
ぼんやりと友梨佳と別れて、足取り重くマンションへと向かっていた。
友梨佳の家に泊まるかと提案もされたが、決定的に何かがあったわけでもないのにそんな事もできずに帰ってきた。
落ち着かない気持ちと、不安な気持ちでドアを開けるがまだ真っ暗の部屋に、更に麻耶の気持ちは落ち込んだ。
シャワーを浴びて、ソファーからきらめく夜景を眺めていると、携帯にメッセージが来たことを知らす音がなり、麻耶はテーブルの上からゆっくりと手にすると、アプリを起動した。
【ごめん。仕事でおそくなる。先に寝てて】
芳也からのそのメッセージに麻耶は、顔をしかめるとポイとソファーに携帯を置いた。
(仕事……本当に?)
ギュッと膝を抱えて、自分を抱きしめて大きく息を吐くと、携帯を拾い画面に指を滑らせた。
【お疲れ様です。無理しないでくださいね。おやすみなさい】
芳也を信じたい自分と、不安な自分。仕事と言う芳也に不満や不安をぶつけてはいけない。
自分にそう言い聞かすと、麻耶は自分の部屋へのベッドへと潜り込んだ。
表情を変えず友梨佳はいつも通りキノコのアヒージョを口に入れた。
「聞ける?」
「……聞けないか」
「一応ね、何か悩んでることはないかって聞いたんだけど、無いって言われちゃって。それ以上聞けなくて」
二人して黙りこんでしまい、麻耶は空気を変えるように仕事の話を始めた。
ぼんやりと友梨佳と別れて、足取り重くマンションへと向かっていた。
友梨佳の家に泊まるかと提案もされたが、決定的に何かがあったわけでもないのにそんな事もできずに帰ってきた。
落ち着かない気持ちと、不安な気持ちでドアを開けるがまだ真っ暗の部屋に、更に麻耶の気持ちは落ち込んだ。
シャワーを浴びて、ソファーからきらめく夜景を眺めていると、携帯にメッセージが来たことを知らす音がなり、麻耶はテーブルの上からゆっくりと手にすると、アプリを起動した。
【ごめん。仕事でおそくなる。先に寝てて】
芳也からのそのメッセージに麻耶は、顔をしかめるとポイとソファーに携帯を置いた。
(仕事……本当に?)
ギュッと膝を抱えて、自分を抱きしめて大きく息を吐くと、携帯を拾い画面に指を滑らせた。
【お疲れ様です。無理しないでくださいね。おやすみなさい】
芳也を信じたい自分と、不安な自分。仕事と言う芳也に不満や不安をぶつけてはいけない。
自分にそう言い聞かすと、麻耶は自分の部屋へのベッドへと潜り込んだ。