【完】Kiss me 社長の秘密と彼女のキス
自分自身に麻耶は言い訳をすると、クローゼットにスーツケースの中身を移し、化粧をしてふと思い出したように、携帯に目をやった。
着信5件
LINE 10件
麻耶は着信『基樹』の文字を確認すると、LINEを読むことなく携帯の電源を落とした。
(今は何も聞きたくないし、話したくないよ。携帯の番号……変えようかな。でも仕事とか困るしな……)
大きくため息をつくと、カバンを持ち玄関に置かれたカードキーを持つと扉を開けた。
キョロキョロと見渡すと、ワンフロアに1部屋しかない事が解り、麻耶はまた驚いて目を見開いた。
(社長ってこんなところに住めるんだ……)
大きくため息をついた後、エレベーターで1階のエントランスに降りると、天井は高くシャンデリアが飾られており、中には滝の様なものまで流れている。
啞然として、しばらくエレベーターを降りた所で立ち尽くしていたが、「お出かけですか?水崎さま?」その声で我に返り、麻耶は声の主の方を見た。
「えーと?」
「ご挨拶が遅くなりました。私このマンションのコンシェルジュの吉川と申します。先ほど宮田様よりお伺い致しました」
ニコリと上品な微笑みを浮かべた30代後半の男性は、綺麗な顔はもちろん、品のある優しそうな人だった。
「あ!はい。よろしくお願い致します」
慌てて麻耶も挨拶をすると、エントランスから外に出た。
(うわー、なんか朝から緊張したな)
麻耶は後ろのマンションを見上げた。
着信5件
LINE 10件
麻耶は着信『基樹』の文字を確認すると、LINEを読むことなく携帯の電源を落とした。
(今は何も聞きたくないし、話したくないよ。携帯の番号……変えようかな。でも仕事とか困るしな……)
大きくため息をつくと、カバンを持ち玄関に置かれたカードキーを持つと扉を開けた。
キョロキョロと見渡すと、ワンフロアに1部屋しかない事が解り、麻耶はまた驚いて目を見開いた。
(社長ってこんなところに住めるんだ……)
大きくため息をついた後、エレベーターで1階のエントランスに降りると、天井は高くシャンデリアが飾られており、中には滝の様なものまで流れている。
啞然として、しばらくエレベーターを降りた所で立ち尽くしていたが、「お出かけですか?水崎さま?」その声で我に返り、麻耶は声の主の方を見た。
「えーと?」
「ご挨拶が遅くなりました。私このマンションのコンシェルジュの吉川と申します。先ほど宮田様よりお伺い致しました」
ニコリと上品な微笑みを浮かべた30代後半の男性は、綺麗な顔はもちろん、品のある優しそうな人だった。
「あ!はい。よろしくお願い致します」
慌てて麻耶も挨拶をすると、エントランスから外に出た。
(うわー、なんか朝から緊張したな)
麻耶は後ろのマンションを見上げた。