【完】Kiss me 社長の秘密と彼女のキス
11.kiss me
それからしばらく芳也の帰宅時間は遅く、家で食事をとることもほとんどなかった。
【先に寝てて】と届くメッセージの文字を見るたび、芳也のベッドに行く気にもなれず、ここ数週間麻耶は自分の部屋に閉じこもっていた。
朝は朝でバタバタと急いででて行く芳也を見送るぐらいしか麻耶にはできなかった。
会う事も、触れ合う事もなくなってくると、どんどん不安になり一人暗い部屋に入った途端涙が溢れた。
(あー、もう寝よう!)
ベッドに潜り込んだところで、ガチャリと扉の開く音が聞こえた。
23時を少し過ぎていた。
(いつもよりは早い?ご飯食べたのかな……)
麻耶はいろいろと考えを巡らせたが、もしも、もしも本当に芳也に他に好きな人ができたと聞く可能性を考えると怖くてベッドから出ることができなかった。
ギュッとシーツを握りしめ、目を閉じて嫌な思考をシャットアウトしようとしていると、ドアが開く音がした。
ゆっくりと麻耶のベッドの側に来た芳也は、スルリと麻耶の横に滑り込むと、後ろから抱きしめて大きく息を吐いたのがわかった。
【先に寝てて】と届くメッセージの文字を見るたび、芳也のベッドに行く気にもなれず、ここ数週間麻耶は自分の部屋に閉じこもっていた。
朝は朝でバタバタと急いででて行く芳也を見送るぐらいしか麻耶にはできなかった。
会う事も、触れ合う事もなくなってくると、どんどん不安になり一人暗い部屋に入った途端涙が溢れた。
(あー、もう寝よう!)
ベッドに潜り込んだところで、ガチャリと扉の開く音が聞こえた。
23時を少し過ぎていた。
(いつもよりは早い?ご飯食べたのかな……)
麻耶はいろいろと考えを巡らせたが、もしも、もしも本当に芳也に他に好きな人ができたと聞く可能性を考えると怖くてベッドから出ることができなかった。
ギュッとシーツを握りしめ、目を閉じて嫌な思考をシャットアウトしようとしていると、ドアが開く音がした。
ゆっくりと麻耶のベッドの側に来た芳也は、スルリと麻耶の横に滑り込むと、後ろから抱きしめて大きく息を吐いたのがわかった。