【完】Kiss me 社長の秘密と彼女のキス
「風呂ちゃんと入ったのか?」
「ありがとうございます。入浴剤まで……」
「貰い物だから気にするな」
「はい……」
(もうっ、本当に急にそんな思いやり見せないでよ)
麻耶は落ち着かなくなって、グイっとチューハイを飲み干した。
「俺……」
ふと言葉に詰まった芳也の言葉に、麻耶もテレビの画面に目を移した。
そこには、10代の男の子と女の子が、木々の茂った小さな教会で将来を誓うシーンだった。
「私この映画知ってますよ。「Little Kiss」でしたっけ?このシーンみてこの仕事に就きたいって思ったぐらい」
「え?」
驚いたような芳也に麻耶は複雑な表情をすると、空になった缶チューハイをテーブルに置いた。
「え?って……この映画を私が知ってたらおかしいですか?かわいいですよね。『お口へのキスは大人になって本物をの結婚式の時ね」ってこの男の子のセリフ」
「いや……マイナーな映画だし」
「社長だって見てるじゃないですか?この映画の影響もあるのか、よくご新婦様に誓いのキスの話するんですよ。どこにキスするか悩む方多いので」
「やっぱり多いんだ」
映画を見ながら芳也も疑問に思った事を尋ねた。
「知り合いも多くいるし、恥ずかしがるご新婦様も多いですよ。聞かれたら一応意味は答える様にしてますけど。だって額のキスって友情のキスでしょ?だから頬へのキスを推奨してます」
「何を偉そうに言ってるんだよ。推奨って……頬のキスは厚意のキスか」
芳也はクスリと笑うと麻耶を見た。
初めて見る素の笑顔に麻耶はドキンと胸が音を立てた。
「そうです。恥ずかしがらず堂々と口へキスしてくれていいですよね!ご新郎様はもっと強引に……」
「バカ?お前」
呆れたように言った芳也に、麻耶は「どうせバカですよ」と少し拗ねた表情の後、ジッと映画に見入った。
「この映画って……昔は可愛い映画って思ってましたけど……」
「うん」
「ありがとうございます。入浴剤まで……」
「貰い物だから気にするな」
「はい……」
(もうっ、本当に急にそんな思いやり見せないでよ)
麻耶は落ち着かなくなって、グイっとチューハイを飲み干した。
「俺……」
ふと言葉に詰まった芳也の言葉に、麻耶もテレビの画面に目を移した。
そこには、10代の男の子と女の子が、木々の茂った小さな教会で将来を誓うシーンだった。
「私この映画知ってますよ。「Little Kiss」でしたっけ?このシーンみてこの仕事に就きたいって思ったぐらい」
「え?」
驚いたような芳也に麻耶は複雑な表情をすると、空になった缶チューハイをテーブルに置いた。
「え?って……この映画を私が知ってたらおかしいですか?かわいいですよね。『お口へのキスは大人になって本物をの結婚式の時ね」ってこの男の子のセリフ」
「いや……マイナーな映画だし」
「社長だって見てるじゃないですか?この映画の影響もあるのか、よくご新婦様に誓いのキスの話するんですよ。どこにキスするか悩む方多いので」
「やっぱり多いんだ」
映画を見ながら芳也も疑問に思った事を尋ねた。
「知り合いも多くいるし、恥ずかしがるご新婦様も多いですよ。聞かれたら一応意味は答える様にしてますけど。だって額のキスって友情のキスでしょ?だから頬へのキスを推奨してます」
「何を偉そうに言ってるんだよ。推奨って……頬のキスは厚意のキスか」
芳也はクスリと笑うと麻耶を見た。
初めて見る素の笑顔に麻耶はドキンと胸が音を立てた。
「そうです。恥ずかしがらず堂々と口へキスしてくれていいですよね!ご新郎様はもっと強引に……」
「バカ?お前」
呆れたように言った芳也に、麻耶は「どうせバカですよ」と少し拗ねた表情の後、ジッと映画に見入った。
「この映画って……昔は可愛い映画って思ってましたけど……」
「うん」