【完】Kiss me 社長の秘密と彼女のキス
麻耶は時間の10分前には入り口に待機していた。
(あっ、今日の見学のお二人は入籍済のお二人か……)
山口 隆 ・ 沙苗 様
程なくして現れたお二人を案内して大聖堂に麻耶は向かっていた。
同じ会社の同僚というふたりはとても大人の雰囲気で、優しく新婦を見守る新郎は幸せそうだった。
「では、こちらにお立ち下さい」
20段はある階段をゆっくり登り、本番さながらにふたりにチャペルの外の前に立ってもらい、「入場です」と声を掛けてドアを開ける。
「うわー!!!!すごい!きれい!」
キラキラした瞳を向けるふたりに、麻耶はさらに説明を続けた。
「バージンロードは40メートルあり、右手にはパイプオルガンもあります。イギリスの教会の物を使用した本格的なもので音も重厚感があり、お式に品格と壮大さを演出します」
麻耶の説明に2人は目を輝かせて祭壇の前に立った。
「ここで式をしたいね」
「ああ」
二人のやり取りを聞いて麻耶も内心ほっと息を吐いた。
「パイプオルガン聞いてみたいな……」
ご新婦様の声にご新郎様が麻耶を見た。
「音だけでしたら。当日はプロの演奏者がもちろん参りますが」
「いいんですか、すみません。こいつ会社では仕事の鬼なんですけど、プライベートでは夢がいっぱいで」
ニヤリと笑った新郎に、「もう!」そう言って肩を叩く新婦を麻耶は笑顔で見ていた。
(あっ、今日の見学のお二人は入籍済のお二人か……)
山口 隆 ・ 沙苗 様
程なくして現れたお二人を案内して大聖堂に麻耶は向かっていた。
同じ会社の同僚というふたりはとても大人の雰囲気で、優しく新婦を見守る新郎は幸せそうだった。
「では、こちらにお立ち下さい」
20段はある階段をゆっくり登り、本番さながらにふたりにチャペルの外の前に立ってもらい、「入場です」と声を掛けてドアを開ける。
「うわー!!!!すごい!きれい!」
キラキラした瞳を向けるふたりに、麻耶はさらに説明を続けた。
「バージンロードは40メートルあり、右手にはパイプオルガンもあります。イギリスの教会の物を使用した本格的なもので音も重厚感があり、お式に品格と壮大さを演出します」
麻耶の説明に2人は目を輝かせて祭壇の前に立った。
「ここで式をしたいね」
「ああ」
二人のやり取りを聞いて麻耶も内心ほっと息を吐いた。
「パイプオルガン聞いてみたいな……」
ご新婦様の声にご新郎様が麻耶を見た。
「音だけでしたら。当日はプロの演奏者がもちろん参りますが」
「いいんですか、すみません。こいつ会社では仕事の鬼なんですけど、プライベートでは夢がいっぱいで」
ニヤリと笑った新郎に、「もう!」そう言って肩を叩く新婦を麻耶は笑顔で見ていた。