【完】Kiss me 社長の秘密と彼女のキス
「すみません……お仕事もありましたよね」
芳也の手元を見て、申し訳なさそうな顔をした麻耶に、
「そんなこと気にするな。おやすみ。何かあれば呼べよ」
その言葉にホッとした表情を見せた麻耶に、芳也も笑顔を向けた。
「おやすみなさい」

(おやすみ……そんな言葉をかけて眠りにつく人を見送るなんてな)
そんな事を思いながら、芳也はパソコンに目を向けた。

メールをチェックしていると、イベントのスケジュールに目が留まった。

(アイリが来るな……)

大きくため息をつくと、パソコンを閉じてバスルームに向かった。


ぱっとシャワーを浴びて、タオルで髪を拭きながら時計に目をやると、深夜の1時を回っていた。
最後に麻耶の枕元にスポーツ飲料のペットボトルを置き、麻耶を見下ろした。
麻耶がすやすやと眠っているのを見て、芳也も安堵してベッドに入った。

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