明日殺されます
もう入れないのに
押し込む。大男でも手足が動けないほど押し込まれる。
慣れているサラリーマンは、変に力を
入れない。入れると余計に力を入れないといけないから力を抜く。クラゲみたいに力を抜く。死体のように力を抜くと
楽なのだ。
慣れてない乗客は、もたれかかられていると変に力を入れてしまう。余計に疲れてしまう。
汗びっしょりの乗客から乗り慣れた乗客までいろんな乗客が居る。そんな乗客が、一つの電車と言う箱で運ばれる。
そんな箱がまた新たにホームに来た。
ホーム全体に、駅員のアナウンスが
流れた。

「まもなく、品川
方面の列車が到着
いたします。白線
よりお下がりください。お下がりください。」

駅員のアナウンス
など無視して、白線を越えている人達は大勢いた。


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