明日殺されます
突然、両足に何か巻き、足元がすくわれた。
「なんだ?」
琵琶湖から泥まみれの手が伸びてきた。
離れない!
物凄い力で琵琶湖に引きずり込まれている。
「助けてくれ!」
大声を出しても周りは聞こえない。
海からタコのような人間の手が何本も手が伸びてくる。
必死になって足で蹴りまくる。
「このままでは、琵琶湖に沈められる」
大声で何度も叫んだ!
「助けてくれ!」
すっと一瞬、手が離れた。
「今だ!」とっさに逃げた。
何本も手が追いかけて来る。
後ろを振り返らず、全速力で来た道を走った。
追いかけて来ると思えば、後ろを見れなかった。
とにかく走って161号線まで出た。
物凄い汗が噴出した。
震えは止まらない。
もうここまで来たら大丈夫だと思い後ろを見た。
何も無かった。メールが鳴った。

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