明日殺されます
「彼女の恋愛は、未だ怨念として残っています。今日は、絶対に会わないで
下さい。」

「はい」

でも本心は、違った。
彼女を死ぬほど好きになった気持ちと本当の真相を知りたかった。
住職に一礼して別れホテルに帰った。
帰る途中に、いろんな事を考えた。
今までの事はなんだっただろ?夢か?現実か?頭の中が錯乱してきた。

部屋に着いた瞬間、タイミングよく京子からのメールが来たのだ。

―今、終わったよ 今、何処?一度帰ってから、そっちに行くから待っていてー

―今夜、東京に戻るから ごめんねー

―戻らないで 会いたいー

好きな京子を思うと東京に帰れなかったが、昨日の事、住職の話を聞くと
帰りたくなった。
帰る支度を済ませたら、携帯からメールの音が鳴った。

―絶対、一緒にいようねー

「もう終わりにしたい。」
テーブルに携帯電話を置いたまま後ろを振り向かずに部屋を出た。
廊下に出ても京子からのメールの着信音が鳴り響いていた。

―一緒になってー

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