喫茶店の彼女


「…あ、…ありが、とう…」


情けないなぁ…、こんな震えた声でしかお礼が言えないなんて、私は年上なのに……。

でも、それでも、ずっと気にかけていたことだったから。

直樹くんの言葉が、私の中に深く響く。

たった1人の言葉だけでこんな簡単に救われるなんて、私は安いのかもしれない。

でも、誰でもよかったわけじゃない。

直樹くんだから。
直樹くんだから、私は救われた。
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