喫茶店の彼女


「!えっと……」


頼んだチョコレートを包装する男性に、私は考えながら言葉を返す。


「最近、気づいたばかりで…。
今日は嬉しいことばかりだったから、気持ちを伝えたくて……」


紅潮していく頬を自覚して恥ずかしくなっていると、目の前に綺麗な包装が差し出された。


「頑張ってください」


優しい笑顔とともに、私はお店で1番甘いチョコレートを受け取った────。

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