THE未来少年~オギノアキラニタイムマシンヲ~
THE未来少年
おやすみ
オギノ君へ
『この物語を未来にいる、あなたに贈ります。』
メッセージの書かれた紙飛行機が空へと飛ばされた。
青い空に吸い込まれていくように
紙飛行機はどこまでも
どこまでも飛んでいった。
------------------
時をオギノが死ぬ数時間前に戻そう。
オギノは、リオに会うためにお酒をたくさん飲んでいた。
リオとはオギノの彼女だった。
アパレルの仕事をしている彼女は、背が高くいつもお洒落な格好をしていた。
長い髪は金色に輝き、瞳は大きく、
アイメイクが小悪魔的な印象を与えていた。
喋りだすとトロンとした甘い口調にオギノは夢中になっていた。
オギノはバンドに全てを捧げていたため、お金も時間もなかった。
付き合ってからというもの会うたびに喧嘩になった。
離れたり、くっついたりの繰り返しだった。
オギノはリオのことを心の底から好きだったが、
ステージから降りたオギノには何もなくて、情けなくて、とてもシラフではいられなかったのだ。
しかも、実家を出てドラムのツネヨシの家に居候してから、お風呂にあまり入らなくなった。
そんな彼は、いつもホームレスと同じ香りを漂わせていた。
オギノは自分と彼女は、美女と野獣ほどの違いがある気がして、うまく気持ちを伝えられないでいた。
お酒の力を借りなければリオに思いを伝えることもできなかった。
『この物語を未来にいる、あなたに贈ります。』
メッセージの書かれた紙飛行機が空へと飛ばされた。
青い空に吸い込まれていくように
紙飛行機はどこまでも
どこまでも飛んでいった。
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時をオギノが死ぬ数時間前に戻そう。
オギノは、リオに会うためにお酒をたくさん飲んでいた。
リオとはオギノの彼女だった。
アパレルの仕事をしている彼女は、背が高くいつもお洒落な格好をしていた。
長い髪は金色に輝き、瞳は大きく、
アイメイクが小悪魔的な印象を与えていた。
喋りだすとトロンとした甘い口調にオギノは夢中になっていた。
オギノはバンドに全てを捧げていたため、お金も時間もなかった。
付き合ってからというもの会うたびに喧嘩になった。
離れたり、くっついたりの繰り返しだった。
オギノはリオのことを心の底から好きだったが、
ステージから降りたオギノには何もなくて、情けなくて、とてもシラフではいられなかったのだ。
しかも、実家を出てドラムのツネヨシの家に居候してから、お風呂にあまり入らなくなった。
そんな彼は、いつもホームレスと同じ香りを漂わせていた。
オギノは自分と彼女は、美女と野獣ほどの違いがある気がして、うまく気持ちを伝えられないでいた。
お酒の力を借りなければリオに思いを伝えることもできなかった。