政略結婚はせつない恋の予感⁉︎

♡私と彼は破談の危機を迎えてます♡


お正月明けの初日……つまり、新年一発目の日なのだが、副社長の機嫌がとんでもなく悪かった。
もちろん、社外の取引先に対してはつつがなく新年のご挨拶が執り行われているようだ。

だが、島村さんに刻まれ続ける眉間のシワが果たして元に戻るかどうかは微妙だ。

「……どうしちゃったんでしょうね?副社長」

七海ちゃんが顔を曇らせる。
副社長室だけでなく、グループ秘書の二人も余波をぶっ被ってるらしい。

「彩乃、あなた……なんかやらかした?」

誠子さんがじろり、とわたしを見る。

……何気にカンが冴えるわ、この人。

ま、わたしのせいなのだけれど。

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