政略結婚はせつない恋の予感⁉︎
……これって、何の罰ゲーム?
わたしは青ざめた。
将吾さんがなにを考えているのか、さっぱりわからない。将吾さんの実家で同居だなんて、絶対にイヤよ。
……パパ、嫁入り前の娘にそんなことさせられるか!って一喝してっ。
わたしは必死で念を送る。気分はエスパーだ。
「……確かに、将吾君の言うことはもっともかもしれないなぁ。彩乃をワガママに育ててしまったものだから、そちらのおうちの流儀に染まるのにも時間がかかるだろう」
……ぱ、パパ?
「そうよ、どうせ結婚するのですもの。早いに越したことないわ。今から花嫁修行させてもらえるなんて、ありがたいお話よ。
将吾さんなら、おじいちゃまもおばあちゃまも気に入ってらっしゃるから、なにも咎められないわよ、彩乃」
……ま、ママ?
「ありがとうございます」
将吾さんが再び頭を下げる。
……なんだか、本決まりみたいじゃないっ!?