政略結婚はせつない恋の予感⁉︎
そのうち、瞼が重くなってきて、なんだか眠気が襲ってきた。自分が襲われそうになってる、ってときなのに。
そういえば……最近、あんまり眠れてなかったんだよな。
「……おい、おまえ、静かだなって思ったら、もしかして……寝てないか?」
将吾さんの呆れ果てた声が聞こえる。
「……おまえっ、おれが寝てる女には手を出さないって勝手に思ってるだろっ?」
わたしが本格的に寝そうなので、ちょっと焦ってきたようだ。
……思ってないって。
だって、先刻からわたしの腿の辺りにあなたの硬いモノが当たってますもん。
貞操の危機なのは重々承知しております。
……だけど、眠たいの。
すると、将吾さんがなにか言って、くちびるにちゅっ、とキスをしてきた。
日本語でも、英語でも、ないようだった。
……スウェーデン語かなぁ。まぁ、どうでもいいや。
わたしはひさしぶりにぐっすり眠れそうだ。