政略結婚はせつない恋の予感⁉︎
わたしが将吾さんのおうちに「同居」するようになって以来、夜バスルームを出た彼が自分の部屋を素通りしてわたしの部屋をつなぐ扉から侵入し、わたしのクィーンサイズのベッドに潜り込んで隣で寝るようになった。
「……こんなことなら、キングサイズにしときゃよかった」
とかなんとかぶつぶつ言いながらも、イヤがる女を無理矢理手篭めにするのは、彼のプライドが許さないらしく、わたしたちは清いまま朝を迎える。
……決定的な「間違い」は起こっていない。
まぁ、目覚めたときに知らぬ間に抱き合っていて、わたしの鎖骨の下辺りに「赤い花」が咲いていることはあるけれど……