政略結婚はせつない恋の予感⁉︎

♡オンナの闘いは拒否します♡


翌日、将吾さんの実家に戻った。

明日から仕事があるし、母親とウェディングドレスを試着しに行くと言って出たまま、着替えもなにも持ってきてなかったからだ。

「ただいま戻りました」

玄関に出てきた静枝さんとわかばちゃんに挨拶した。

わかばちゃんは長い黒髪を、すっきりとポニーテールにしていた。
チルデンニットの襟ぐりの空いた首元には、トップにクロスがあるネックレスが見えた。
クロスの部分にダイヤモンドがついていて、きらきらと光り輝いていた。

わかばちゃんがわたしを見る目が、昨日までと違っているのに気づいた。

少し後ろめたい様子で背の高いわたしを見上げていたのが鳴りを潜め、目に強い意志を宿し、射るように見つめてきた。

ネックレスは昨日買ってもらった、将吾さんからのプレゼントなのだろう。
彼女が誇らしげに見える。

……宣戦布告、か。

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