政略結婚はせつない恋の予感⁉︎
海洋のくちびるが、わたしのくちびるに軽くタップする。何回かそれが続いたあと、焦らされて耐えきれなくなったわたしのくちびるが、開いた。
待ち構えていた海洋が、逃すはずがない。
すかさず舌が差し入れられ、深いくちづけが始まる。
互いの息がどちらの息がわからないほど、わたしたちは夢中で相手を求めた。
キャミソールは腰の方へと押し下げられ、ブラのホックはパチンと外され、ストラップが腕から抜かれた。
露わになった乳房は、今や海洋の両手の中だ。
昔と変わらぬ彼の「手順」に懐かしさを感じる。
だけど……時折差し込まれる昔にはなかった「こと」に、わたしたちには八年以上もの「空白」があったのだ、ということが炙り出される。
海洋の手がわたしのショーツにかかった。