政略結婚はせつない恋の予感⁉︎

将吾にカラダの隅々までキレイに洗われて、この前買っておいたバスタオルで(くる)まれるように拭かれて、長い髪も丁寧に乾かしてもらった。

まるで、家ネコみたいに扱われるのがおかしくて(ちょっと手つきがイヤラしかったけど)わたしはずっと、くすくす笑っていた。

酔いが覚めてないのかな?
なんだか、とても楽しくて……しあわせだ。

それから、お姫さま抱っこでベッドルームに運ばれて、キングサイズのベッドにそっと下ろされた。なぜか、ごろんとうつ伏せにされる。

「……今日は、彩乃の顔を見てしないからな」

将吾の手で、背中まである長いオリーブブラウンの髪を、半分に分けて、左右に散らされる。
そして、首の後ろから背中へと、そしてその下へと、丹念にくちびるを這わせていく。

いつもとはまた違う感覚に、お風呂で温まったはずの素肌が泡立つ。

思わず腰が浮いてしまうと、すかさず将吾の右手が前に回る。左手はすでに、後ろから乳房を揉みしだいていた。


わたし、やっぱり、将吾でないと……ダメだ。

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