政略結婚はせつない恋の予感⁉︎
そうだ。わたしたちは結婚するのに……
わたしはこんなに将吾のことが、好きで、愛してるのに……
将吾は一度も、言ってくれない。
外苑前のこのマンションで二人きりで過ごす夜は、とても激しくて、夜明けまで寝かせてくれそうにもなく、わたしを抱き潰すまで放してくれそうにもないのに……
……なのに。
将吾は一度だって、わたしを、
「好き」だとも「愛してる」だとも、
言ってくれない。
だから、わたしが、
どれだけそう思っていても、
どれだけ口にしたくなっても、
……将吾になんか、絶対に言うもんか。