あなたは私の忘れられない人。
23歳
夏
夏の朝。太陽が焼けるように暑い。
私、小沢 舞(オザワ マイ)は、会社への通勤路をいつもと同じように歩く。
何人もの人とすれ違う中、2人の高校生が目に入った。
朝からジャージを身にまとい、ジャージの下から見える素肌は小麦色に焼けている。そして、背中にはそのスポーツブランドのエナメルリュックを背負っていた。
水泳をやっている子たちなのだろう。
水泳はどうしようもなく彼を思い出す。
もう4年も前に私の前から消えた彼。
私が何年たっても忘れられない彼。
ねぇ、あなたは今も笑顔でいられていますか………?
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