空っぽ
「おはよう」


そのたった一言を言って

元の場所に戻っていく


「・・・」


口が開かなかった









「おはいお」



「・・・」


初めて会話した


第一声が…



あなたは笑って応えた



「おはよ」




電車が来た




なんて間の悪い


もう少しゆっくり来てよ

人身事故とか


トラブルとか


本気で起きれば良かったと思った


電車に乗り窓越しに見える


多分あっちは気づいてるのか


気づいていないのか


多分気づいてる


だから挨拶してきたんだよね



窓越しに見える外は


太陽の光で一杯だった
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