『ツインクロス』番外編
「二人とも凄い気迫だねっ」
夏樹が圧倒されながらも感心するように手を叩いて言った。
「本気で戦ったら良い勝負なんじゃない?」
その言葉に息を整えていた冬樹と雅耶が笑いながら言った。
「いや、段持ちの雅耶には敵わないよ」
「なーに、謙遜するなよ。冬樹の方が実戦で経験積んでるだろ?敵わないって」
並木と仕事を共にしている冬樹が、時々野崎の家に帰るようになったある日曜日のこと。
珍しく偶然休みが重なった夏樹と冬樹と雅耶の三人は野崎の家のリビングで会話に花を咲かせていた。
冬樹と再会した時の話などを振り返っているうちに、流れから格闘技や空手の話になり、何故か雅耶と冬樹で組手をしてみようという話になった。
そして庭に出た雅耶と冬樹の二人をリビングから見ていた夏樹がこぼした言葉が文頭のアレである。
「ふゆちゃんは、九十九さんが師匠なんでしょう?凄いね。その格闘術は空手なの?」
「僕の場合はわりとまぜこぜだよ。雅耶のは正統派だよね。やっぱり全然違うもの。形が綺麗だよね」
「そうかな?まあ、お前達がいなくなってからもずっと基本からみっちりやって来たけどなぁ」
お互いの力を認めながら語る二人を、夏樹は微笑ましそうに見ていた。
やはり見せ掛けだけだった自分とは違い二人は強くて逞しくて、何より格好いいと思う。
夏樹が圧倒されながらも感心するように手を叩いて言った。
「本気で戦ったら良い勝負なんじゃない?」
その言葉に息を整えていた冬樹と雅耶が笑いながら言った。
「いや、段持ちの雅耶には敵わないよ」
「なーに、謙遜するなよ。冬樹の方が実戦で経験積んでるだろ?敵わないって」
並木と仕事を共にしている冬樹が、時々野崎の家に帰るようになったある日曜日のこと。
珍しく偶然休みが重なった夏樹と冬樹と雅耶の三人は野崎の家のリビングで会話に花を咲かせていた。
冬樹と再会した時の話などを振り返っているうちに、流れから格闘技や空手の話になり、何故か雅耶と冬樹で組手をしてみようという話になった。
そして庭に出た雅耶と冬樹の二人をリビングから見ていた夏樹がこぼした言葉が文頭のアレである。
「ふゆちゃんは、九十九さんが師匠なんでしょう?凄いね。その格闘術は空手なの?」
「僕の場合はわりとまぜこぜだよ。雅耶のは正統派だよね。やっぱり全然違うもの。形が綺麗だよね」
「そうかな?まあ、お前達がいなくなってからもずっと基本からみっちりやって来たけどなぁ」
お互いの力を認めながら語る二人を、夏樹は微笑ましそうに見ていた。
やはり見せ掛けだけだった自分とは違い二人は強くて逞しくて、何より格好いいと思う。