夢現物語
北の方はバッと立ち上がり、畳の上から降りた。
「誰かある!」
荒いだ声で、女房を呼ぶと、数人の女房がやって来た。
「藤一条の曹司に向かえ。そして、曹司の中から、全てのものを奪ってこい!藤一条と仲の良い、和泉と逢鈴も呼べ!」
女房達は何も知らないので、「北の方様は何故こんなにも御立腹なの」と不思議に思ったが、従った。
藤一条の姫君はまた琵琶を弾いていて、バタバタと大きな足音に不思議に思われ、同時に恐れを感じ、弾かれていた琵琶をひしと抱き締められた。
(何事?)
「誰かある!」
荒いだ声で、女房を呼ぶと、数人の女房がやって来た。
「藤一条の曹司に向かえ。そして、曹司の中から、全てのものを奪ってこい!藤一条と仲の良い、和泉と逢鈴も呼べ!」
女房達は何も知らないので、「北の方様は何故こんなにも御立腹なの」と不思議に思ったが、従った。
藤一条の姫君はまた琵琶を弾いていて、バタバタと大きな足音に不思議に思われ、同時に恐れを感じ、弾かれていた琵琶をひしと抱き締められた。
(何事?)