夢現物語
(この琵琶は盗られてはいけぬ。母様の形見だ。この世に、たった一つしかない、天の名品。お前如きに、渡してたまるか!)
女房が名品の琵琶を奪おうとするので、姫君は、檜扇で女房の頭を軽く叩かれ、気絶させた。
「うっ。」
姫君は、御体に異変を感じられた。
数刻前に召し上がった御食事には、北の方の命令で毒が盛られていたのだ。
『藤一条が、私の娘?とんでもない。』
と誤魔化されていた父君の嘘は明確で、お目も虚ろになってらした。
北の方は、姫君が父君の娘であることを確信して、こう、毒を盛られたのだ。
女房が名品の琵琶を奪おうとするので、姫君は、檜扇で女房の頭を軽く叩かれ、気絶させた。
「うっ。」
姫君は、御体に異変を感じられた。
数刻前に召し上がった御食事には、北の方の命令で毒が盛られていたのだ。
『藤一条が、私の娘?とんでもない。』
と誤魔化されていた父君の嘘は明確で、お目も虚ろになってらした。
北の方は、姫君が父君の娘であることを確信して、こう、毒を盛られたのだ。