夢現物語
御簾から、相手の顔はそこそこ見えた。
が、それは女では無かった、どうやら、兄の招待客の一人と思われる少年であった。
「誰ぞ…………」
驚いていたせいか、声が掠れてしまっていた。
「桜の君は、何処でいらっしゃいますか。女房殿。」
少し、低い声の少年で、桜を探していた様子であった。
「桜は、私。私ですわ。御兄様の招待客の方でいらっしゃいますでしょうか、迷われたのですね。」
御簾越しなので、顔を見ても、そうバレないのが良い、と思った。
が、それは女では無かった、どうやら、兄の招待客の一人と思われる少年であった。
「誰ぞ…………」
驚いていたせいか、声が掠れてしまっていた。
「桜の君は、何処でいらっしゃいますか。女房殿。」
少し、低い声の少年で、桜を探していた様子であった。
「桜は、私。私ですわ。御兄様の招待客の方でいらっしゃいますでしょうか、迷われたのですね。」
御簾越しなので、顔を見ても、そうバレないのが良い、と思った。