夢現物語
桜に喩えられるのは美しい女と言うのは前にも話したが、やはり、桜の名を使っている存在というのは、大きな者だと改めて感じた。
「宴に来た者も、それとなく、兄君に探りをいれているのです。是非、一目拝見したい、とね。」
まぁ、と華やかに、わざとらしくならないように驚いて見せた。
「何故、我が妹姫、若草ではなく、私ですの?若草の方が若くてよ。それに比べたら、私なんて、見劣りしてしまいますわ。」
よよよ、と嘆かわしく感じられる様に演出して魅せた。
「若草の君は、お若くていらっしゃるそうですね。」
少年は言った。
「宴に来た者も、それとなく、兄君に探りをいれているのです。是非、一目拝見したい、とね。」
まぁ、と華やかに、わざとらしくならないように驚いて見せた。
「何故、我が妹姫、若草ではなく、私ですの?若草の方が若くてよ。それに比べたら、私なんて、見劣りしてしまいますわ。」
よよよ、と嘆かわしく感じられる様に演出して魅せた。
「若草の君は、お若くていらっしゃるそうですね。」
少年は言った。