夢現物語
「やはり、外は、良いわね…………ほんと。私ね、毎日手習いやら作法を習ったりと、堅苦しくって、疲れたの。だから、出てみたかったのよ。そんな世界じゃない所に。瑠莉………お前には、分かる?」
いえ、あまり………と、瑠莉は口篭る。答えられる筈がない、元から瑠莉はそういう身分に生まれなかったのだから。
「でも、そろそろ帰りませんと、御家族や女房が心配しますよ。気分転換も宜しゅう御座いますが、帰りましょう、姫様。」
「そうね………でも、由々しき事態が起こったわ。」
常磐が焦っているのは、目に見えることで、それを見た瑠莉も同じだった。
「三条邸………何処?」
いえ、あまり………と、瑠莉は口篭る。答えられる筈がない、元から瑠莉はそういう身分に生まれなかったのだから。
「でも、そろそろ帰りませんと、御家族や女房が心配しますよ。気分転換も宜しゅう御座いますが、帰りましょう、姫様。」
「そうね………でも、由々しき事態が起こったわ。」
常磐が焦っているのは、目に見えることで、それを見た瑠莉も同じだった。
「三条邸………何処?」