夢現物語
そして、姫君に、葵の名の由来は、生まれた時にたまたま咲いていたからだという。


さて、皆様御存知であられましょうか。
姫君の諱崇子様の、『崇』。
文字として書くと、ある漢字と区別がつかなくなることを。

実は、これは別の意味でだが、不吉な文字で、占いで出てきた時に、父君は姫君を不憫に思われたらしい。

その漢字は、祟。
何故、そうなったのか、知る由もない。


話変わって貴久だが、記憶を失われ、また、此の現し世に帰られた際、ある変化が起こったのだ。
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