夢現物語
「北の方様、御座します。」
先触れの従者が邸の前で申し上げる。北の方はすぐに邸に登った。
「和泉、逢鈴、久しいですね。」
「はい、北の方様。」
二人はそろって、頭を下げて迎えた。
北の方は辺りを見渡してから、葵がいない、と気づいた。
北の方は裾を持ち上げ裾をさばき、何処かへ向かう。
「北の方様、何処へ!?」
「塗籠よ!葵は、塗籠にいるのでしょう!?分かってるのだよ!」
その頃、姫君は胸が潰れる、と思っておられた。
先触れの従者が邸の前で申し上げる。北の方はすぐに邸に登った。
「和泉、逢鈴、久しいですね。」
「はい、北の方様。」
二人はそろって、頭を下げて迎えた。
北の方は辺りを見渡してから、葵がいない、と気づいた。
北の方は裾を持ち上げ裾をさばき、何処かへ向かう。
「北の方様、何処へ!?」
「塗籠よ!葵は、塗籠にいるのでしょう!?分かってるのだよ!」
その頃、姫君は胸が潰れる、と思っておられた。