夢現物語
「高貴な、美しい女、だね。合っていると思うよ。」
真っ向に褒められ、なんだか照れくさそうに、姫君は笑われた。
「………変わってないね、崇子様。いや、燕鼎様。」
「変わっていないって?」
「僕が、死んだ時から、変わらない。歳も一切重ねていない。僕は死んだから当たり前だけれど、生きているはずの燕鼎様が歳を取らない筈ない。人でない、と言っていたけど。」
何気なく聞かれるのだが、実はとんでもない質問である。
(私の正体を、ばらさなくてはならないわね。そうね。)
真っ向に褒められ、なんだか照れくさそうに、姫君は笑われた。
「………変わってないね、崇子様。いや、燕鼎様。」
「変わっていないって?」
「僕が、死んだ時から、変わらない。歳も一切重ねていない。僕は死んだから当たり前だけれど、生きているはずの燕鼎様が歳を取らない筈ない。人でない、と言っていたけど。」
何気なく聞かれるのだが、実はとんでもない質問である。
(私の正体を、ばらさなくてはならないわね。そうね。)