夢現物語
「藤一条の君、そろそろ、お時間ですよ………」
「時間………あぁ、姫君達と合奏するのでしたね。存じておる。」
藤一条の姫君は琵琶を抱く様にお持ちになって、御簾をくぐった。
「姫君、お時間ですよ。準備をなさい。」
「あら、もう?つまらないわね。まだ、遊んでいたかったわ。」
桜も若草も、筝の琴があまり上達しなかった様で、たいそう、姫君はがっかりなさる。
「いいえ、なりませんよ。この演奏を目当てにいらした方もいらっしゃるのですからね。」
これは、れっきとした事実であり、脅しではない。
「時間………あぁ、姫君達と合奏するのでしたね。存じておる。」
藤一条の姫君は琵琶を抱く様にお持ちになって、御簾をくぐった。
「姫君、お時間ですよ。準備をなさい。」
「あら、もう?つまらないわね。まだ、遊んでいたかったわ。」
桜も若草も、筝の琴があまり上達しなかった様で、たいそう、姫君はがっかりなさる。
「いいえ、なりませんよ。この演奏を目当てにいらした方もいらっしゃるのですからね。」
これは、れっきとした事実であり、脅しではない。