夢現物語
弱々しい、女々しい声だ、と少年は思われた。
中から覗いたのは、この世の者とは思えない、美しいお顔。
-嗚呼、何と美しい女だろう。
少年は、惚れてしまわれた。
それ程に、藤一条の姫君のお顔が美しかったのだ。
皮肉にも、一目惚れしたこの姫君は、彼の姉であるのに。
「お目にかかった事を、どうか、内密になさって下さいまし。」
何とも妖しい娘だ、とつくづく彼は思われたのだ。
中から覗いたのは、この世の者とは思えない、美しいお顔。
-嗚呼、何と美しい女だろう。
少年は、惚れてしまわれた。
それ程に、藤一条の姫君のお顔が美しかったのだ。
皮肉にも、一目惚れしたこの姫君は、彼の姉であるのに。
「お目にかかった事を、どうか、内密になさって下さいまし。」
何とも妖しい娘だ、とつくづく彼は思われたのだ。