夢現物語
(まずいわ。姫様が、疑われていらっしゃる。でも、秘密を守りたいが故に、ご一緒に参るのを辞めれば、かえって怪しまれてしまうわ。あぁ、私はどうすれば良いのかしら。一応、逢鈴には知らせておこう。)
時間を無理矢理見つけた和泉はこっそりと抜け出して、逢鈴の元へ訪れた。
「心して聞きなさいよ、逢鈴の君。実は、北の方様が私共を寺参りに連れて行って下さるらしいのだけれど、姫様は、藤一条様は連れて行かれないらしいのよ。何故かは私も分からないのだけれど、どうやら、姫様の御正体がバレたかもしれないわ。」
まあ、と逢鈴は驚いて声を上げてしまった。
逢鈴もとても焦っている。
(ああ、まずいことになったわね。)
時間を無理矢理見つけた和泉はこっそりと抜け出して、逢鈴の元へ訪れた。
「心して聞きなさいよ、逢鈴の君。実は、北の方様が私共を寺参りに連れて行って下さるらしいのだけれど、姫様は、藤一条様は連れて行かれないらしいのよ。何故かは私も分からないのだけれど、どうやら、姫様の御正体がバレたかもしれないわ。」
まあ、と逢鈴は驚いて声を上げてしまった。
逢鈴もとても焦っている。
(ああ、まずいことになったわね。)