イケメン部 〜第1巻〜
「…もう無理はしなくて良いんだ。泣きたければ泣けば良い。俺が受け止めてあげるから。…キミは愛が欲しかったんだろう?暖かみのある、親からの愛が…」



城津の言葉は澪和の胸に強く響いた。


いつの間にか澪和の頬には一筋の涙が伝っている。


城津は優しく澪和の髪を撫でた。



「…こんな事をしてるって事が部長や西条達にバレたら多分俺は殺されるんだろうな」



苦笑混じりに言うが、澪和を抱く力は変わらない。



「俺の事はお兄さんだと思えば良い。………彼氏だと思えなんてそんな贅沢な事は言わないから…」



最後の方は小言で言ったため、澪和は上手く聞き取れなかった。
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