イケメン部 〜第1巻〜
近くの駅で降りて、病院へ向かう、その通り道でまたその人は倒れた。

もはや一人で歩けない状態になったその人を抱えて俺は病院へ駆け込んだんだ。




「…で、そこで一夜を過ごしたってわけ。別に誘拐でも何でもねーよ。たまたま病院への通り道に俺たちの姿を見た人が、勘違いして通報しちゃったってわけ」



西条の話を全て聞き終わった時、伝統部の部員は皆安堵の表情を浮かべ、それと同時に呆れたような顔をした。



「なんなのもー、心配かけちゃってさぁ」


「ただの勘違いとは腑に落ちんな」


「でも良かった」


「本当にご無事で良かったです!」
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