イケメン部 〜第1巻〜
御影も立ち止まり、楠見の返事を待った。


楠見は暫く黙っていたが、顔を上げ、



「…んなわけないだろ。じゃ、俺こっちだから」



そのまま駅のある方角へと曲がっていった。



「………。」



一人取り残された御影は楠見の姿が見えなくなるまで、ずっと彼を見つめ続けていた。

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