イケメン部 〜第1巻〜
「それ、買ってきたのか?」
指を指し、訊く西条。
「いぇ、これは御影先輩から貰ったんです」
澪和は笑顔で答える。
もちろん悪気はない。
西条はその言葉を聞き、ひどく不機嫌になり、
「み…か…げ………?」
その3文字に殺意を込めて言った。
「…………あ」
禁句を発したと気付いたときには時すでに遅し。
西条は怒りを込めた声で、
「俺も今日は帰る…。じゃあな」
一言だけ言うと、すぐに走って校舎から出ていった。