イケメン部 〜第1巻〜
「そっか♪…僕の名前は佐々木教芳。伝統部の部長をやってるんだ。…一応生徒会にも入ってるし。…キミは?」



問われて澪和は少し緊張気味に、



「かっ…海空澪和ですっ。宜しくお願いしますっ」



自己紹介をし、頭を下げた。



「澪和ちゃんかぁ~。宜しくね♪…澪和ちゃんみたいな可愛いコちゃんが入ってくると、男臭さも減少されて良いね~」



佐々木はギュッ、といきなり澪和に抱きついてきた。



「う…わっ、部長っ!!!離れて下さいッ!!!」


「嫌だね。…え?何、また嫉妬?」



横入りをする西条に佐々木部長はため息をつく。



「…あ、あの……」



部長の腕の中で澪和がおどおどしながら話しかける。



「何?」と部長が澪和を見下ろすと、



「あれは…誰でしょうか?」



澪和が指差した場所は部室の入り口だ。

3人とも澪和が見ている方を見つめる。
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