イケメン部 〜第1巻〜
城津は、そうでしたね、と苦笑を浮かべる。




………部長…




部長である佐々木に会えていないことが何か寂しい。

澪和は楠見に近寄り、訊いてみることにした。



「あの…、部長はいつになったら戻れるんでしょうか?」



楠見は少し考えるような姿勢をし、



「さぁね」



窓の外に視線を反らしてしまった。




…まだ、部長が戻ってくる気配はないんだ




澪和は落ち込み気味に、



「やっぱり、当分戻っては来ませんよね…」



悲しい笑みを浮かべた。


それは、まるで佐々木を恋しいと思い始めているのではないかと周囲に感じされるような笑みであった。

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