イケメン部 〜第1巻〜
「…ねぇ、僕だって次の土曜日には引退なんだよ…?薙早の事ばっかひいししてずるいよ、僕のこともひいきして…?」



珍しく佐々木が真剣な目をして澪和に話しかける。

澪和は、



「…わ、わ、わかりました」



もう言葉が詰まって仕方がない。

佐々木は優しく微笑んで、



「…ありがと、さ、部室戻ろっか☆皆心配してるし♪」



いつもの調子の口調で零和をリードする。

そして、澪和が立ち上がり部室に戻ろうと歩き出した時、耳元で小さな声で、



「僕が引退する時は、ちゃんとご褒美ちょうだいね♡」



また、甘い言葉を呟くのだった。


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