イケメン部 〜第1巻〜
再び静まり返る部室。



ーーーと、その時


ピロリロリン



「ーーーっ!!!」



皆の視線が一気に佐々木のスマホに注がれる。

楠見からの着信だ。



「もしもし?」



佐々木はすかさず電話に応答する。



「もーぉ、薙早ぁ、連絡遅いよ〜。皆心配してたんだよ〜?」



佐々木の声は明るい。

皆は固唾を飲み込んで佐々木に視線を送る。

佐々木は『わかってるよ』と言った表情を浮かべ、



「薙早、部室帰ってくるよね?」



皆が聞きたかった事を代表して聞いた。

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