イケメン部 〜第1巻〜
「戻んねぇよ」
佐々木がスピーカーモードにしてくれているおかげで、楠見の声は部室にいる全員に届いた。
「え?戻んないってどーゆーことよ?」
楠見の返事にその場にいた全員が顔を見合わせる。
「まだ薙早の私物とか沢山おいてあるんだけど!?戻っておいでよ〜」
佐々木は笑顔だが、少し焦っているのが感じ取られる。
「戻んねぇ」
楠見はこの言葉をもう1度繰り返すと、
ーーーブチッ
電話が切れた。
皆は唖然とした。
「…本当に楠見先輩戻ってこないんですか?」
御影は置き去りのままの楠見の私物を手に取りながら佐々木に訊く。
佐々木は悲しそうな表情のまま、
「よっぽど引退が嫌だったのかな?皆の顔を見ちゃうと、きっともっと悲しくなっちゃうから部室に来れないんだよ」
スマホをポケットにしまった。
佐々木がスピーカーモードにしてくれているおかげで、楠見の声は部室にいる全員に届いた。
「え?戻んないってどーゆーことよ?」
楠見の返事にその場にいた全員が顔を見合わせる。
「まだ薙早の私物とか沢山おいてあるんだけど!?戻っておいでよ〜」
佐々木は笑顔だが、少し焦っているのが感じ取られる。
「戻んねぇ」
楠見はこの言葉をもう1度繰り返すと、
ーーーブチッ
電話が切れた。
皆は唖然とした。
「…本当に楠見先輩戻ってこないんですか?」
御影は置き去りのままの楠見の私物を手に取りながら佐々木に訊く。
佐々木は悲しそうな表情のまま、
「よっぽど引退が嫌だったのかな?皆の顔を見ちゃうと、きっともっと悲しくなっちゃうから部室に来れないんだよ」
スマホをポケットにしまった。