ペンダント~夢からわかる過去の真実~








しばらくして洗濯機に私の寝具を入れ終えたお母さんが戻ってきた。


手には体温計が握られていた。


下の階からおいしそうなにおいがしているからついでに朝食も作ってきたのだろう。


「まったく花乃が熱を出すだなんて珍しいわね」


そう言いながらお母さんは私に体温計を渡してくれた。


「ありがとう」と言い、私はあることを聞いてみた。


「たしかにそうかも。小さい頃の私もそんなに熱を出さない子だったの?」


私がこの質問をした途端、お母さんの顔色が変わった。


魂が抜けたかのように呆然としていて動かなくなってしまった。


「え、えっと...お母さん....?」


聞いちゃいけなかったのかと思い戸惑っていると..


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