君と私。
はじまり
「よろしく、委員長」
隣の席になった君が言う。喋った事は…ない。
「よろしく」
戸惑いながらそう言うしかなかった。私は一年生の一学期、学級委員長をしていた。その名残だろうか、君は私の事を「委員長」と呼ぶ。
「委員長さ、授業中よく寝てるよね、授業中笑いそうになるよ」
と、無邪気に笑う君。ずるいなあ。
「…バレた?」
と言うと君はまた笑って
「寝んなよー」
と笑う。
それから私と君は「付き合ってる?」と聞かれるほどの仲になった。