Past Life 〜生まれ変わりだとしても〜
同じ部屋にいるだけなのに、緊張で手が汗ばむ。
少し心臓の動きも早い気がする。
しかし、山本先生が入ってきたタイミングで部屋を後にするのも違和感しか産まない。

残された選択肢はひとつ。
そう、なるべく距離をとることであった。

この方法をとるようになってから、特に何事もなく過ごすことが出来ていた……昨日までは。
しかし、今日は少し様子が違った。

なんと、先生の方から博紀に近づいてきたからである。
距離が近づくにつれて早くなる鼓動。
焦る博紀。

(やばい……ど、どうしよう……)

博紀の心配をよそに、山本先生がすぐ側まで近づいてきていた。
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