ワケあり同士が付き合ったらどうなんの!?
「はい。じゃあ明日から本格的に授業だから忘れないように。じゃあ皆、さよなら。」

「ね。この後時間ある?ちょっと話があんだけど…」

終わった瞬間に愛梨に呼び止められた。

「ん。わかった。」

「ここじゃ話辛いし屋上でいい?」

「大丈夫だよ。」

と言うと愛梨について屋上へ行った。
すると愛梨が振り向いてから少し沈黙が続いた。

「…えっと…さ…」

5分くらいしてから愛梨が口を開いたがまた沈黙が続く…

「あの…さ…璃斗って彼女いんの?」

「いや、居ないよ?」

と言うと小声で何か言ったようだが聞こえなかった。
また沈黙が続く…

「ね…ねぇ、あ、あーしと付き合ってくれたり…しない?」

「え…?」

驚いて聞き返してしまった。
僕が告白されるのなんか初めてだし…
会ったばかりだから驚いた。

「えっと…昼休みあーしの事助けてくれたじゃん?それでさ、格好いいなって思ったっていうかさ…一緒に居たいって思った…てかさ。と、とにかく!あーしは璃斗の事が好きです!付き合って下さい!!」

「えっと…僕なんかでいいなら…でも僕…」

「ヴァンパイアだから付き合うのは大変?」

知らないはずの愛梨が首を傾げながら聞いてきた。

「え…」

「ごめんね…別に聞く気は無かったんだけどさ、小春とご飯食べようと思って屋上へ行ったら見ちゃって…その…璃斗が小春の首筋噛んでるとこ…」

「そっか…僕のこと恐くないの?」

「ヴァンパイアだから?」

「うん。」

「あーしの事助けてくれたじゃん。助けてくれた人のこと恐いとか失礼じゃね?」

愛梨が笑いながら言った。
笑顔が可愛かった。
僕のことをヴァンパイアだと知った人は皆僕から離れていったからヴァンパイアと知っても離れていかない人が新鮮だった。
愛梨は僕のことを人間として見てくれた。
それが嬉しかった。

「うん。わかった。こちらこそよろしくお願いします。愛梨。」

「ん、よろしくね。璃斗。」

そう言って愛梨は僕の頬にキスをした。

「!?」

僕は驚いて愛梨を見ると愛梨はウインクして舌を出していた。

「ほら、帰ろ?」

僕と愛梨はこうして付き合うことになって、僕の学園生活は始まった。
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