Another 姫☆組 (姫シリーズVol.3) 【完】
レッスンが終わったのは19時

誰もいないと思っていたスタジオからもれる灯りと音楽

先生が新しい振りでもやってるのかと、覗いた

スタジオにいたのは、俺と同じレッスン生

いや・・俺と同じなんて悪いか・・

だって、俺は一人残ってまで振り付けなんて練習しねぇし・・

よくやるよ・・

帰ろうとした時、廊下の先から歩いてくる影があった

俺は思わず、物陰に身を潜めた

開け放たれたガラスの扉の中の話声は俺の耳にも良く届いた

「お前、まだやってんの?」さっき歩いてきた奴がスタジオの中にいた奴に話しかけていた

「はっ! 良く言うよ? お前だって、隣のスタジオにいたくせに・・」

へぇ・・このふたり、すげぇまじめチャンじゃん

見たトコ、俺より年上だよな・・

俺は、中にいる二人に目を凝らした

あっ!! アイツ!!

そう、そのうちの一人は、この前俺に辞めろって文句を言ってきた奴だった

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