Another 姫☆組 (姫シリーズVol.3) 【完】
一人残された園児の顔はみるみるうちに歪んでいった

こちら側にいる先生もオロオロ・・してる

その時、咲が、園児の目線にしゃがみ込んで、笑顔で何か話していたんだ

さっきまで泣きそうだった園児は、みるみる笑顔になって、青信号になって、流れ出した音楽を咲と一緒に歌いながら渡ってきたんだ

園児は、笑顔で咲にバイバイして、咲も園児に笑っていたんだ

俺はその時、咲に落とされていたんだと思う

あの、咲の笑顔に・・・

その後、咲と俺は隣を歩いて、店についた俺たちは、ブラブラ歩いて、しばらくして咲きはお目当てのものを買えた様で、その日はそのまま店の前で別れたんだ

次の日から、仕事で数日学校に行けなかった俺

久しぶりに会った咲に、情けないことに固まった・・

がっくんの提案で、キャサリンマジックにかかったらしい・・

あの地味な女はどこにもいなかった

地味なままの咲だったら、こんなに早くに気持ちをぶつけることはなかったと思う

でも、キャサリンマジックにかかった咲を見る野獣共の視線を目の当たりにして気が気じゃなかった俺

憧れの眼差しで、姫花を見る目とは明らかに違う

できれば、あのままでいて欲しかった・・

それでも、色んな刺激を受けて、キャサリンマジックなんかじゃなく、自分から輝きだした咲に俺はまた落とされたんだ




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