Another 姫☆組 (姫シリーズVol.3) 【完】

「仕事で妬いてんのは、俺の方・・」

「え?」

姫花の仕事内容を一切聞いてこない日向が、自分の仕事内容を知っていることに驚く

「一番気に入らないのは、賢次とのボクサーパンツね、コレは、まじで論外!後は、ミネラスウォーターの広告も嫌だ この前バンコクで撮ったグラビアも・・水着ってのも嫌だけど、普通に服着て笑ってる姫花も嫌だ」と次から次へと出てくる、出てくる

「・・・私の仕事って、そんなダメ・・?」

日向が嫌だという意味を勘違いしている姫花

「姫・・ 駄目なんじゃない・・ 嫌なだけ・・」とため息の日向

「嫌なの? なんで?」

「姫花は俺のだから・・ あんなかわいい笑顔を見れるのは、俺だけなんだって」と決定事項のように話す日向に思わず笑みがこぼれる姫花

「ヒナ・・ありがと」

「どういたしまして・・」

「早く、帰ってきてね」

姫花のその言葉に、今すぐにでも帰りたい衝動を必死で抑える日向

名残おしいが、ふたりはそのまま電話を切った

姫花はテーブルに置いた、日向のページを机の引き出しにしまった

そして、あることに気がついた

“あのバンコクの撮影のって、確か来月号じゃなかった? 日向・・どこで見たんだろ・・”

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